Fairy/Folk Tale Listening

童話・民話を聞く授業

授業中に民話の語り聞かせをしているBeniko



英語による語り聞かせを単語習得のために試してみたところ、大変効果があることが分かりました。この方法は、10年以上前に、Mark Bevingtonという先生がある午後私に紹介してくれた方法です。彼が、単語を黒板に書いて、説明をしながらお話を進めていく方法に圧倒されました。何に感激したのかはもう覚えていないのですが、「これだ!」と思ったのです。すぐに、私のクラスでもやってくださいとお願いしましたが、時間が調整できませんでしたので、自分で始めました。残念なことに、Bevington先生はアメリカへ帰国されました。

私が語り聞かせに興味を持ったのは、単語習得のためだけではありません。母国語である日本語でも読書をしない大学生がたくさん居るのです。読書に少しでも近づけるためには、子供が大人からしてもらう読み聞かせや語り聞かせが必要なのではないかと思い始めたのです。物語を聞くという段階は読み書き能力養成の最初のステップだと言われるからです。

また、子供にとって、話を聞くということが学校教育や情緒的な成長に対してよい効果を及ぼすということはよく言われます。語り聞かせを取り入れると、言語習得もでき、読書への導入になるのではないかと思って始めました。

物語の素晴らしいところは、聞きながらいろいろ想像することです。私達の脳は想像できないものは、覚えられないし、理解できないし、考えられません。(Frank Smith, 1995, Between Hope and Havocpp.1-13)。物語を聞くと、いろいろなことが頭に浮かび想像します。想像すると、それがイメージにつながって、覚えます。覚えるということは学習したということです。

脳というのは、理解するために、事柄を全て物語として貯蔵するといわれています。また、脳というのは、他人から覚えなさいといわれたものはなかなか覚えられないそうです。

私の経験では、学生は授業中レッスンに集中しているように見えます。アンケートをしてみたところ、ほとんどの学生がこういう授業は好きだと回答してくれました。調査実験をしてみると、習得率が高いことが分かりました。忘れる率も低いことがわかりました。

言語習得だけでなく、「聞くということが大切である」ということを、「語り聞かせ」から間接的に学ぶという人も居ます。話し手の話を静かに聞くということは大切なことです。それができない学生も時々いるからです。

私はこの「語り聞かせ」の英語教授方法はいろいろな意味で素晴らしいと思っています。